ボクノコト:役立たずで古いというだけで解体して更地にという思考への異議申し立て者

平行な光は

四人部屋の廊下側は、カーテンと壁に囲まれていて  ベッドから 外の様子を知ることはできない 


午後9時の消灯時間から長い夜が始まり  コーヒーを飲んでしまった僕は 天井を見つめながら


歌の歌詞を考えてみたり しているけれど 大抵朝になって読み返してみると ツマラナイのだった。


そのうち 知らず知らずに浅い眠りに就くけれど 固いマットに体がなじめない僕は 何度も寝がえり そのたびに 目を開いて 病室の狭く薄暗い空間を眺めてみたりして 


そうこうしているうちに  それは やってくるのだった  カーテンの隙間を透過して 直進する 太陽の平行な光が 外の林の木々の様子を この狭い空間の 壁面に 幻灯機のように映し出してくれる 


今日は 風があるのだ 木々の葉が揺れているのがわかる 


カーテンはエアコンディショナーからの風で揺れている

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